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CFT構造賞

2022年度 CFT構造賞

神戸三宮阪急ビル
  • 撮影:伸和 木原慎二


建築場所:兵庫県神戸市中央区加納町四丁目
建築用途:事務所、商業施設、駅施設他
階 数:地下3階、地上29階、塔屋3階
建築面積:約6,436㎡    延床面積:約35,318㎡
軒  高:110.69 m
主体構造:
 地下  SRC造(一部S造、RC造)
 地上     柱:CFT造(充填コンクリートFc60~80)
      梁:鉄骨造
建築主:阪急電鉄(株)
設計者:基本/実施/監理:(株)久米設計、実施:(株)大林組
施工者: (株)大林組
選考理由:
(意匠)本物件は、神戸の繁華街三宮の玄関口である阪急神戸三宮駅と一体的に建築された複合ビルである。高架軌道、
    地下鉄構造、幹線道路に挟まれた制約条件の厳しい敷地に建設。敷地形状から、極めてスレンダーな
    プロポーションでの超高層ビルを実現した。高層階にホテル、中層階にオフィス、低層階に商業施設と駅の
    コンコースと大きく4つの機能を3層の構成により積層して構築。外観デザインはそれぞれの機能を素直に
    表情として表出しており、低層部は市民に親しまれてきた旧ビルの外観を素材や色彩を踏襲した意欲的な
    作品として高く評価された。
(構造)敷地形状から塔状比が9.7、7.8と極めてスレンダーなプロポーションであり、曲げ変形と高軸力の処理が
    課題であり、高軸力に対しては、CFT造柱、制振デバイス、節付拡底杭などで対処した。高層部と中層部の
    境界には2層に跨ったトラスを配置して、低層外周部への軸力伝達とともに曲げ変形を抑えた。また、
    屋上にアクティブマスダンパー(AMD)を設置して、高層部ホテルの風揺れに対する居住性を確保した。
(耐火)CFT柱の耐火に関する大林組の大臣認定取得工法を適用し、薄肉耐火被覆を実現した。
(普及)高塔状比建物の対策技術により、CFT構造の可能性を大きく高めた。



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